第36話
っていうか、翔大のやつ・・・余計なこと言わないでよっ!こんな内容、私が凪砂のことを引きずっているみたいに思われるでは無いかっ!
私は凪砂と付き合ったことを、この三人には話していなかった。とはいえ優香が亡くなったあと、広島へ通っていたことを知っている彼らは、私が凪砂に片思いしていた事には気付いていたらしい。その為今も私が凪砂に片思いしていると思い込んでいる。
それをいい事に私は、彼らと顔を合わせた時には、凪砂に対する愛をこの三人よく聞いてもらっていた。っというより、酔った私がベラベラと口走っていただけらしいが、、
凪砂【 萩花んちでよく集まって飲んでるってことか?】
凪砂は洋平たちのコメントは全て無視し、そんな質問を投げかけた。
凪砂から萩花という文字を見るだけで、胸がギュッと苦しくなって、無意識にそっとお腹に手を乗せる。
洋平【 優香の墓参りの後はいつも萩花の家で宅飲みするのが定番っ!萩花んちって広くて居心地いいし、普通に雑魚寝出来んだよ!布団も貸してくれるから、凪砂も泊まれるなら一泊して帰れよ〜っつか、お前飲めねぇんだっけ?】
拓海【 まぁでも後半、酔った萩花がアホ丸出しの惚気ばなし語ってるだけで、各々好きに酒飲んで寝るだけやけどなぁ〜・・・凪砂っち本人目の前にして酒飲むとか、萩花ヤバいやん!悪酔いして俺に吐かんといてや?!】
翔大【 いやぁ〜・・・去年とかヤバかったよな。気分よく飲んでるかと思ったら急に泣き出してw凪砂に会いたい、会いたいって連呼した時はさすがにドン引いたわw】
拓海【 う〜わ、それここで言う?!てか、ドン引きしたとか言うわりに、優しく介抱したってたん翔大やんけwwそのまま抱くんちゃうかってハラハラしたわ】
洋平【 まぁ萩花のバカは、酔ったら男は全員凪砂に見えるらしいからなwたまに凪砂と間違えて甘えてくるときの破壊力はヤバいww】
彼らの言っていることは全て正しい。何一つ間違ったことを言っていない。でも、それを凪砂のいるこのグループトークで言われたのはまずい気がする。
だって凪砂は仮にも、この2年間私の"彼氏"だった。友人とはいえ、こんなことを暴露されたらいい気はしないんじゃないかな?いや、そもそもそこまで私に対して愛情なんて無かったか。
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