第37話

下を向いて泣きながら、ポタポタと唇から流れ落ちて、地面についた血の跡を、ボォーっと眺めている時だった





「…だからバカだっつぅんだよ、テメェは」





居るはずのないヤツの声がして、再び顔を上げると、先ほどの上の階ではなく、いつからそこに居たのか...




あたしが座ってる踊り場から、3段ほど上に登った辺りの所で、偉そうに座りこっちを見ている吉野の姿があった






『なん...でっ、、いるの?』




もう何度、今までこの言葉を吉野に対して思ったのか分からないほど…




吉野はいつも突然現れる

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