第21話

乗ったはずの電車、、発車直前に後ろから腕を捕まれて、物凄い勢いで引っ張られた




走っていく電車に背を向けて振り返った先には、





息を切らした吉野が、あたしの腕をグッと掴んで離さない






『何でいるのって…聞いてるんだけど』




いくら問い詰めても何も応えない吉野に、少し苛立ち始めた時だった






「それ、こっちのセリフ」





吉野はそう言ってあたしを睨みつけると、ホームの端にあるベンチにあたしを座らせる




「てめぇ、何しにあの場所に来た」




立っている吉野に、上から見下されるあたし、、




そもそも、なぜあたしがキレられてるのか分からない





「黙り、決めこんでんじゃねぇぞ」





どんどんヒートアップする吉野の罵声、、




少し周りの目が気になり始めたあたしは、大人しく吉野の尋問に答えてやることにした

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