− 夢 −

 遠い空の上、浮かぶ蒼い月。

 冷たい湖の中でユーリは目を覚ました。

 以前も記憶の中で見たここは、いったい何処なのだろうか。

 ぼんやりするユーリの隣に、少女が現れる。


『ユーリ、また私のこと探してくれてるんだ』


 ———……サラ。なんでそんなことを聞くんだ?

 ———当たり前だろ。それが俺の生きる意味なんだから。


『そのわりに楽しそうに寄り道してるよね?あの子たちのこと、好きなんだ?』


 ———あっ、いや、そんなつもりは……。あの二人とはただ利害が一致してるだけで……。


『なーんてね、うそうそ!ちょっとからかってみただけだよ!』


 ———本当に?


『本当だよ。むしろユーリが楽しそうで嬉しい。だから、ユーリはユーリの人生をちゃんと生きてよね』


 ———俺の人生を生きる……?

 ———考えたこともなかったけど、それってどういうことだ?サラに会うために生きてるのに、それじゃダメだってことか?


『それくらい自分で考えなって』


 ———そんなこと言われても……


『でも、……もし私のことを見つけ■いって思■な■』

 

 ———サラ?どうしたんだ?声が遠くなって……


『私の■■が、三階■下の奥。■■ノ■スが■る部■に■■の』


 ———聞こえない。

 ———サラ、なんて言ったんだ?そこに何があるんだ?


『気を付■■、ゆっ■■で■■か■■』

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