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「そーゆー関係なしの、食事のみの相手です。あの人はその中の一人で、一番お金くれるけど、関係を持ちたがってて」
「金が必要なのか?親は?」
「いません。身寄りもいません。施設で育ったんです」
そーゆーと、四條さんはバツ悪そうな顔で
「すまなかった」と言ってきた。
「いえ。謝らないで下さい。なので、お金稼いで1人で生きていってるんです」
「そうか。これからはどうするんだ?」
「援交はもう辞めます。連絡先も消しました。なにか普通のバイトを探します」
今までより、稼ぎは悪くなってしまうけど仕方ない。
「鈴、料理はできるか?」
「え?はい」
施設にいる時も作ってたし、1人暮らししてからも作ってたから、ある程度はつくれる。
でも、なんで?
「なら、俺の家で夜ご飯作ってくれ」
「え!?」
い、今なんて?
「あ、あのー。今なんて…?」
「ん?俺の家で、夜ご飯作って欲しいと」
「昨日知り合ったばかりですよ?」
「そうだが?ちゃんと給料もそれ並にだす」
そーゆー問題じゃない気が…。
「まだお互いの事しらないし…。私も四條さんの名前しか知らないし」
少し驚いてた四條さん。
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