5P

「いや、それは流石に…」


「いつもいっぱいお金渡してるし、サービスと思って」


そんなサービスしてないし!


手を掴まれてるので、逃げれない。


今日はいつもより、しつこいな。


「ね、ほら行こ」


男の人の力に叶う訳もなく、お店が並ぶ奥のホテル街の方に引っ張られる。


どうしよ…!


「おい、何してる」


え?


後ろから声をかけられた。


振り向くと昨日囲まれてた、四條 暁さん?がいた。


180 cmはある身長。


切れ長の一重。


ブロンドに近い金髪は、オールバックにされてる。


「あ、アナタは…」


私の腕を掴んでる男は、小刻みに震え出した。


「何をしてると聞いてるんだ」


低い声に、ビクッとした男。


「い、いや、一緒にご、ご飯食べに行った帰りで、も、もう一件、い、行こうかなって」


「嫌がってるように見えるが?」


四條さんが私の方を見た。


「俺が取り締まってるとこは、無理意地は禁止してるはずだ。知ってるな?」


「は、はい。けど、こ、これは…」


「ルールに違反した物は、どうなるかもわかってるな?」


「ひっ…!す、すみませんでした…!」

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