scene.6

第36話

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「憂佳、起きて〜」



月曜日の朝愛未に起こされる



まだ6時半じゃん……



いつもは7時に起きるのに




昨日愛未は朝帰りだった



夕方帰って来たから朝帰りって言わないか




上手く行ったのか尋ねると、



「結ばれたけどやり直そうとか好きとかはお互いに言っていない」



複雑な顔でそう答えた



言葉で言わなくてもやり直したようなもんじゃないのかな




身支度をしてリビングに行くと珍しく愛未が朝ご飯を作ってくれていた



トーストと目玉焼きとソーセージ



「わ〜、ありがとう!!」



「一昨日付き合ってくれたお礼だよ」



「あと、料理上手くなりたくて」




愛未料理苦手だもんな……




「憂佳、今度料理教えてよ」



私は昔から親の手伝いをしていたおかげでそれなりに料理が出来る




「いいよ!松山くんに作るの?」



「……うん」



照れちゃって可愛いな




「あ、昨日聞き忘れたけど田中くんとどうだった?」



「田中くん良いじゃんってすごい思ったんだけど」



一昨日のことを思い出す




「告られたけど断っちゃった」



私は暗い気持ちで打ち明ける



気まずくならないか心配だな……




「え?!そうなの?」



「もったいないじゃん!」



残念そうにしている愛未




「別れた次の日に告られてすぐ付き合わないでしょ」



「それにやっぱり後輩は恋愛対象にないかな」



私はそう説明しながら朝ご飯を食べる




「目玉焼きちょうど良くて美味しい」



「憂佳、半熟好きだもんね」




…………




「ごちそうさま!」



私達は朝食を食べ終わって、それぞれ会社に向かった

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