第6話
「お疲れ様でした」
課長や係長が定時に上がって私も帰る支度をする
「先輩、珍しく早いですね」
田中くんに言われて、いつも残業ばっかりしていることを反省する
私の残業は実績を上げるためにプラスαでやる仕事が多い
もちろん仕事は仕事だけど、残業してまで頑張るのはやる気次第って感じ
先に帰るように言ってはいるんだけど、やっぱり上司だと気を遣ってしまうんだろう
田中くんは結構な確率で残ってくれていた
「いつもごめんね、また明日」
”夏月主任って実績上げるために必死だよな”
他の社員が話しているのを聞いたことがある
そういう風に田中くんにも思われているかもしれない
仕事頑張り過ぎかな……
そんなことを考えながらエレベーターを降りるとロビーで莉奈とばったり会った
佐倉 莉奈(さくら りな)
本社の総務課にいる同期
入社当時は社宅に愛未と3人で住んでいた
今は都内で近いから実家に住んでいる
背が低くて可愛いらしくて男の人に好かれるタイプ
少しぶりっこで女性社員からは好かれないみたいだけど私と愛未は社宅が同じだったから仲が良い
「今日、愛未と飲むけど行く?」
「ごめん!今日は予定があるから……」
「わかった!また行こうね」
久しぶりに3人で飲みたいな……
”駅着いたよ!”
私は愛未からのラインを見て急いで駅に向かった
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