第42話
拭いても拭いても涙が流れてくる
「何で泣くんだよ」
翔汰は私の頭を優しく撫でてきた
「もう優しくしないで!!」
私が怒ると、翔汰はふざけながら
「もしかして嫉妬した?そんなに俺とキスしたい?」
そう言って顔を近づけて来た
私はその瞬間、
「もう良い加減にしてっ!」
翔汰の頬を思いっきり叩いた
「私は今でも翔汰が好きなの」
「もう都合の良い幼なじみでいるのは嫌」
「好きなの知ってるくせにからかわないで!!」
ついに自分の想いをぶちまけてしまう
もう好きなんて言わないって決めていたのに
「えれなが俺を?」
翔汰は目を丸くして驚いた顔をしている
3年前から知ってるはず
でも、まさかまだ好きとは思わなかったのかな……
しばらく沈黙が続いた
翔汰は何も言ってくれない
私が立とうとするとようやく口を開く
「ごめん、避けられて嫌われたと思ってた」
「ちょっと考えさせてほしい」
そう言うと、静かに部屋を出て行った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます