第43話

「はあ……」



翔汰がいなくなって緊張が解ける




言うつもりのなかった自分の想い



はっきり言えてすっきりしたかも



すぐに断られなかっただけマシかな……



これできっぱり諦められると良い





とりあえずご飯食べなきゃ



部屋から出ると、廊下にお兄ちゃんが立っていた




「まさか……聞いてたの?!」



あんな会話聞かれたら恥ずかしい




「お前が大声出すから部屋まで聞こえてきたよ」



「えれな、頑張ったじゃん」



お兄ちゃんは私のことを褒めてくれる





「きっとフラれると思うけどね」



「あいつなんだかんだ言ってえれなが好きだと思うけど?」



「いや……どうせ幼なじみが良いって言われるだけ」



私は全く自信が無い




「でも、お前らいつまでも幼なじみって言ってずっと一緒にいられないからな」



「まあ、それは翔汰が決めることだな」



お兄ちゃんはそう言って部屋に戻って行った



翔汰が決めること……



もしかしたらもう幼なじみでもいられないかもしれない



嫌だけどはっきりさせようとした私のせい



返事を聞くのは怖いけどしっかり受け止めよう

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