第13話
「で、えれなはどうなの?さっき翔汰くんしか見えてなかったよね」
結菜はニヤニヤしている
「そんなことない……って言ったら嘘になるけど、普通に話しかけられて嬉しかったかな」
「でも、もう好きにならないって決めてるから」
私は自分に言い聞かせるように言う
「3年前に決めたこと、無理だったらもうちょっと頑張ってみても良いんじゃない?」
「翔汰くんだって少しは大人になったわけだし、3年前は小学生でしょ」
「無理に諦めようとすると後悔するよ」
結菜は私のことを考えて助言してくれた
でも、翔汰はあの日私にはっきりと言ったんだ
"幼なじみでいたい"って……
辛くて避けちゃったけど、今も翔汰が望むなら幼なじみでいてあげたい
「じゃあ、大地は?そういえば、今日付き合うのアリだって言ってたじゃん」
「きっと、大地はえれなのことが好きだよ」
まったく……すぐそうやって大地と私のことをからかうんだから
あんなの冗談に決まってる
「あれは冗談だって!好きなわけないじゃん」
「まあ、そのうち告られたらちゃんと考えなよ」
「ないから大丈夫!自主練行こう!」
まったく結菜は何を言ってるんだろう
大地が私に告白する訳ないじゃん……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます