第5話

もちろん男子達は余計に冷やかして来る



私は恥ずかしくなってその場から逃げた




「えれな、待てよ」



追いかけてきた翔汰に腕を掴まれる



仕方なく振り返ると、翔汰が口を開いた




「えれな……俺達……」



「俺達、ずっと幼なじみだよな……」



そう言った翔汰はすごく困った顔をしている




私は予想外の言葉に胸が痛くなる



翔汰はずっと幼なじみでいたいんだ……



勢いに任せてはいたけど、はっきり好きって言ったのに



初めての告白、フラれたも同然だ




私が何も言えずにいると、



「えれなとはずっと幼なじみでいたい」



今度は真っ直ぐ目を見て言ってくる



ずっと幼なじみなんて嫌だ



もう、そんなこと口に出来ない……




「さっきのは冗談だよ」



「私はずっと翔汰の幼なじみだから」



そう言うことしか出来なかった



これ以上、翔汰のことを困らせたくなかったから




そして、私は決めた



もう好きなんて言わない



ずっと翔汰の幼なじみでいるって……

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