第4話

中学1年生の冬



私が中学生になっても翔汰とは仲が良くて部活が休みの日には一緒に遊んでいた




ある日、二人で映画を見に行った帰りに私の同級生に遭遇した



いつも私のことをからかってくる男子がいるグループ



よく話すけど、いちいち私の行動とかをバカにしてくるんだよな……




「おう、三浦じゃん!」



「なになに?二人っきりでデート?」



案の定、私達を見て面白がってきた




「幼なじみだよ」



私がそう言うと、翔汰をジロジロと見てくる



「ウチの学校じゃないよな?どこ中?」



みんな小学校が違うから翔汰のことを知らない



小学生って言ったらからかわれそうだな……



私が困っていると、



「南小ですけど」



翔汰が自分から答えた




「なんだ、小学生かよ」



すると、周りの男子まで好き勝手に話し始める



「デートじゃなくてお遊びだな」



「本当は付き合ってんじゃねーの?」



「ないない、だって弟にしか見えねーし」




たしかに、翔汰は私より背が低くて顔も幼い方だった



でも目の前にいる幼稚な男子よりはしっかりしているし、顔も整っている



からかわれるのは慣れてるけど、何で翔汰のことまでバカにされなきゃいけないの?




「そんなんじゃ彼氏出来ねーぞ」



「別に翔汰と付き合うつもりだから良いもん」



気付くと私は男子の挑発に乗ってそう言い放っていた




「え?こいつのこと好きなわけ?」



「好きだけど悪い?」



今思えば翔汰の気持ちも考えずに自分勝手だったと思う



でも、昔からずっと仲が良くて翔汰も同じ気持ちなんじゃないかと思ってた



小さい頃は好きとか結婚しようとか言い合ったし……



今思い出すと、勢いに任せてそんなことを言った自分が恥ずかしくて仕方がない

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