1381 ……誰?
崇秀が眞子を大事にする理由は『心地良さ』
そして、どれぐらい好きかと言えば「例え些細な約束(眞子の要望)」でも叶えてあげるぐらいの好きさ。
それを聞かされた眞子は安心感に包まれ、自室で二度寝中(笑)
***
そうやって、炬燵に入って転寝をしていたら……
「う~~~ん……う~~~ん……」
「ププッ……変な顔」
「う~~~ん……う~~~ん……」
「ふふっ……この寝坊助。此処までやっても、まだ起きないし」
なんだろ?
眠ってる筈なのに、なんか頬っぺたの辺りに、妙な圧力を感じるんだけど……
……誰かが、また私に悪戯してるの?
「ひゃへ?(だれ?)」
「あっ、漸く起きた。おはようタコ」
「ほぇ?ひゃこひゃないへひゅひょ。ひゃこでひゅしょ(ほぇ?タコじゃないですよよ、眞子ですよ)」
「じゃあ、タコじゃない」
「ひゃこひゃないへひゅ。ひゃおへぇ(タコじゃないです。奈緒ネェ)」
もぉ……誰が悪戯をしてるのかと思ったら。
昨日、私に連絡をくれなかった奈緒ネェじゃないですか!!
お陰で、奈緒ネェを変な風に疑っちゃったじゃないですか!!
……なんて事は申しませんよ。
何故なら、あの件に関しては、元を正せば私が奈緒ネェを信じきれず、無駄に疑心暗鬼に陥ったのが一番の問題ですからね。
だから、あの件に関しては、オアイコでと言う事にしてお互い許しあいましょう。
……けどですね、それはそれ。
その手で私の頬っぺたをギュッと閉じて、おかしな悪戯するのは、ちょっと意味が解らないので怒ります。
関係ないですからね。
「なに言ってんのか解んない?寝ボケてるの?」
「あにょね、ひゃおへぇ。わひゃひのほっへたから手をはにゃすと、ひゃんと、わかりゅよ(あのね、奈緒ネェ。私の頬っぺたから手を離すと、ちゃんとわかるよ)」
「うん?なんて?なんて言ったの?なんて言ってるのかわからない?」
「ヤメなさいっての」
奈緒ネェの手をぺチッっと叩いて、頬をギュッとしている手を、無理矢理離す。
これで、やっとの思いで、ちゃんと言葉を喋れる様な状態になった。
でも、プンスカプンですよ!!
子供じゃないんだから、今後、そう言う幼稚な事は辞めて下さいね。
「はいはい」
「もぉ『ハイハイ』じゃないですよ。寝起きの人の顔に悪戯するのは辞めて下さいよぉ」
やっぱり怒れませんので、軽く注意だけで済まします。
こういった軽い悪戯程度じゃ、奈緒ネェを怒る気に成れないしね。
「ゴメン、ゴメン。あんまりにも可愛い顔してスゥスゥ寝てたら、悪戯の1つもしたくなるってもんじゃない。眞子も有るでしょ、そう言うのって?」
「ないですから。……あぁでも、寝顔は可愛かったですか?」
「うん。可愛かったよ。ほら」
「ブッ!!」
あの『タコチュ~顔』をデジカメで撮って、画像を保存するのは辞めて下さいね。
しかも、眉毛まで上に上げられて、酷い事に成ってますね。
……って言うか!!朝っぱらから、それ、なんの虐めですか?
「ほらね。凄く可愛いでしょ」
「……微塵も可愛くないです。即座に消去を希望します」
「良いわよ。でも、消して欲しければ。去年の夏に撮った、私の寝顔の写真の在りかを教えなさい。あれ……何所に隠したの?」
去年の夏の写真とな?
それはまた、1年以上も前の古い話ですね。
・・・・・・
あぁでも……ひょっとして、あれの事かなぁ?
【Fish-Queen】きっての勇者・理子さんが連続で撮った。
机の下でクゥクゥと可愛い寝息を立てて寝ている奈緒ネェの写真の事なのかなぁ?
もしそうなら、良く、そんなものの存在を憶えてましたね。
「奈緒ネェの寝顔の写真ですか?あぁ、あれなら、誰にも気付かれない様に、奈緒ネェ家の箪笥の一番上の引き出しに仕舞ってありますよ。解り易く言うと、昔、奈緒ネェが下着を入れてた所の奥の方ですね」
当初の私は、そこが一番バレない究極の場所だと思っていた。
だからこそ、コソッとメモリーカードを忍ばせて置いたんですよね。
『灯台下暗し』の原理ですね。
それに引き出しの奥と言っても、実際は引き出しの裏の奥にテープで貼ってあるので、早々は見付からないのです。
「あら、やけに素直に吐くじゃない。それって、もぅ私には興味無しな方向?」
「違いますよ。今でも奈緒ネェは大大大の大好きですよ」
「じゃあ、なんで、そんなにアッサリ吐くのよ?」
「そりゃあ吐きますよ。真琴ちゃんには悪いですけど。そんな『タコチュ~な写真』私としては直ぐにでも消去して欲しいですからね。同じ寝顔を撮られた奈緒ネェなら、この気持ちを解ってくれると思いますけど」
質が全然違いますけどね。
奈緒ネェは『ゴロにゃん』な可愛い寝顔ですが、私は『タコチュ~~』なブサイクな顔。
例え同じ生物と分類されていようとも『猫ニャン』と『タコチュ~~~』じゃあ、きっと愛され方が違うと思いますよ。
所謂此処は、ルッキズム問題です。
「あぁ、そっか。じゃあ、約束だから消すね」
「あぁ、はい。是非、そうして下さい」
「でも、箪笥の奥に写真が無かったら。アンタ、ただじゃ置かないわよ」
「絶対に在りますよ。真琴ちゃんが場所を変えてなきゃですけどね」
「そうなんだ」
「そうですよ」
まぁ、それ以前にですね。
例え、そのメモリースティックを、この世から消去したとしても。
私のパソコンの中にも、ロックしたフォルダーとしてキッチリとあの写真は残ってますけどね。
あの奈緒ネェの『寝てるニャン子』みたいな写真は、いつ見ても、必ず癒される可愛さですからね。
それを見る為にも、保険は二重にも三重にも掛けて置くのが基本です。
なにがどうあっても、あれだけは永久保存です。
因みにですが。
奈緒ネェが指定したものを即座に思い出せなかったのも、そういう理由からです。
コソッっとパソコンに入れてあるから、メモリースティックの存在を忘れてただけだったりします(笑)
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
眞子に悪戯してたのは、毎度毎度の奈緒さんでしたぁ(笑)
まぁ、この系の悪戯を眞子にするのは、奈緒さんしか居ないので正体は丸わかりだったでしょうけどね。
……ってな感じで。
ジャブな会話はこれでお終い。
さぁ、次は、どんなお話が飛び出すのか?
次回は、そこら辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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