1377 コンビプレイで急場を凌ぐ
崇秀とのHをしようとした事を隠し通したい事が継続してる中。
眞子が不用意に『お母さん大好き』な言葉を吐いてしまい。
それに喜んだ静流お母さんは、眞子の被っていた布団を避けて抱き付いてきた!!
間違いなく、眞子大ピンチ!!
***
「お母さん!!お母さん!!」
「うん?あぁ、なによ眞子?苦しかった?」
「あの、あのですね。そうじゃなくてですね。……恥ずかしいです」
「えっ?」
「崇秀さんに寝起きの姿を見られるのは、流石に恥ずかしいです。パジャマが乱れてるかも知れないし」
「あぁゴメン、ゴメン」
「あぁ、そう言やぁ、お袋さぁ」
お母さんが離してくれた瞬間に崇秀さんが、お母さんに向かって話し掛けてくれたので、自然とお母さんの視線が、そちらに向く。
これは、この上ないぐらいにナイスフォローですね。
まぁ一応は私自身も、この状況を打破する為に、抱き付いてきたお母さんを上手く離してくれる様に仕向けてはみたものの。
それは所詮、咄嗟に思い付いた行き当たりばったりな行動。
実際の話だけで言えば『その後どう対応するか?』なんてものは一切考えてなかった。
所謂、無策状態だった訳ですね。
そこに、それを感じてくれた崇秀さんが、今の様なベストタイミングでお母さんの視線を誘導してくれたもんだから、窮地に一生を得た感じになったんで『この上ないぐらいのナイスフォロー』って訳なんですよ。
まさに地獄に落ち掛けてる所に、天から垂れ下がって来た蜘蛛の糸の如しって感じですね。
カンダタですよ、カンダタ!!
だから私は、そのチャンスを逃さない為にも。
光速の動きで掛け布団を『サッ』と取り『サッ』と被り、なんとか急場だけは凌いだ。
でも、危なかったなぁ~~~!!
今回ばかりは、本気でオシッコちびるかと思うぐらいの緊張感だったよ。
・・・・・・
あっ、でも、そう言えば。
天から降りてきたカンダタの糸って、最後切れた様な気がするんだけど……大丈夫かな?
なんか、そこが気になりますね。
「うん?なによ、崇秀?」
「いや、そうやって眞子を愛でるのは一向に構わないんだけどな。お袋……そろそろ仕事に行かなくて大丈夫なのか?もぉ結構、良い時間帯に成って来てるぞ」
「あらやだ、ホントね。もぉこんな時間に成っちゃってたんだ」
「……って言うかな。サッサと仕事に行けよ。折角の2人の時間を邪魔してんじゃねぇの」
なんて無駄な事を気にしてる間に、崇秀さんが、更にお母さんを部屋から追い出そうとして邪険に扱うんだけど。
むむむむむ……これは、どうしたもんだ?
……って言いますのもね。
此処で本来、私の立場なら、大切なお母さんに、こう言う扱いしたら、誰であっても大きく反論するのがいつもの日常。
要するに、此処で全く反論しないって言うのも、なんか変な話なんですよね。
でも今日は状態が状態なだけに、今はどちらかと言えば、お母さんには色々バレたくない事があるので、出来れば早く出て行って欲しい心境でもある。
なので、少しどうするべきか考慮してみたんだけど。
この場合の対応策は『恥ずかしい』っと言う名目で潜っている布団から、ちょこっとだけ顔を出して。
反論も、ちょっとだけでもしておいた方が良さそうな雰囲気だと判断しました。
「崇秀さん。お母さんに向かって、そう言う事を言っちゃダメだよ。お母さんは私を心配して来てくれてるんだから」
「あぁ良いのよ、良いのよ、眞子。この馬鹿息子は、そう言う子だから」
「でも、お母さん」
「本当に良いのよ。崇秀は、私より、眞子の方が大切だって言ってるんだから」
「そんな事ないよぉ。崇秀さんは、お母さんを一番大切にしてるよ」
「いや、今はオマエの方が大切だ。因みにだが、返り咲きのチャンスは一切合切ねぇからな」
「ほらね。……こう言う子なのよ、この子は」
違うと思うけどなぁ。
昔から崇秀さんは、本当に親孝行な息子だし、お母さんの事を凄く大切にしている。
なので私と比べても、順位なんか関係ないぐらい同じ様に大切に想ってる様に感じるんだけどなぁ。
でも、これってアレだよね。
こう言うのって、本当の親子だからイチイチそんな事を確認し合わなくてもいのかもしれないね。
その辺は、ちゃんと理解し合えてるからこそ出て来る意見なんだろうしね。
そう考えたら、実に良い親子関係ですね。
まさに『理想の親子』と言っても良いぐらい良い親子関係なのかもしれませんし。
「ってか、はよ行け」
無駄に長々と、心の中で良い親子関係だって言うのを説明してたんだけど。
それに反して崇秀さんは、シッシッって感じで、お母さんを追い出そうとしてる。
・・・・・・
あれ?
ひょっとして、またこの意見も違った?
無駄に長々と心の中で説明してみたんだけど……これって意味なかった?
「はいはい、解ったわよ。邪魔者のお母さんは仕事場に去りますよ」
「あぁっと、お母さん、お母さん。お仕事頑張ってね」
「はいはい、眞子の為にも頑張って来るわね」
お母さんは、その言葉を言うと同時に立ち上がり、扉に向かって行く。
それがいつも通りのアッケラカンとした感じだったので、やっぱり解り合ってる証拠で合ってましたね。
所謂、崇秀さんと静流お母さんは、いつもこんな感じだって事ですし。
そして、そんな風に部屋から出て行こうとしてるお母さんを見た私はと言いますと。
『これで、全てが一安心だ』と言う言い方をお母さんに向ってするのも、本当は少し変な話なんだけど、ある意味、これで一安心だ。
ε-(´∀`*)ホッ……ですよ。
なんとかピンチを凌ぐ事が出来た訳ですしね。
「あぁ、でも、仕事に行く前に、眞子に一言だけ忠告して置くわね」
扉を出て行く手前で、お母さんはピタッと止まって、コチラ向かって言葉を投げ掛けてきた。
なんだろう?
ひょっとして、さっきの一連の行動で、なんか不審な点とかがあったのかな?
もし不審な点があったとすれば、布団を捲った時のアレの臭いとかの件もあったし。
その後、お母さんが抱き付いた時、私、大量の汗をかいてたから……そこを変に疑われてるのかもしれない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
崇秀と眞子のコンビプレイで、なんとか隠し通す事が出来た……っと思いきや。
最後の最後で静流お母さんが、なにかを眞子に忠告するようですね。
それは、一体、なんの忠告なのか?
矢張り、2人の関係を静流お母さんはお見通しだったのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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