1376 静流お母さんの本当の用事
崇秀とHをしようとしていた事を、静流お母さんにバレたくない眞子だったが。
その意思に反して、静流お母さんは眞子が狸寝入りしているベットの近くまで来てしまい……
***
そう思ってる内にお母さんはドンドンとベットに近づいて来て、ベットの横にチョコンっと座る。
この時点で、私の心臓はドキドキと鼓動を早め、チュボ~~ンっと爆発寸前。
でも、それに反して、この羞恥的な状態に、ちょっと違う意味でもドキドキしてたりする。
呪われたドMの血が……
……なんて馬鹿な事を考えながらも。
少しダメな方向に興奮をしながら狸寝入りをしていると。
お母さんは、そんなダメッ娘な私のちょっとだけ布団から出ている頭を、ゆっくりと撫でてくれる。
うぅ……なんだろう。
この得も言えぬ罪悪感は……
「……起きないみたいね」
「だろうな。昨日のライブは、幾らコイツでも、相当、堪えただろうからな」
「あぁ、そぉそぉ、崇秀。それも眞子に聞こうと思って眞子を探してたんだけど。……この新聞に載ってる向井眞子って子、眞子にソックリなんだけど。これって眞子の事なの?」
「どれだよ?」
「この子、この子」
『バサッ』と新聞の開く音が聞こえた。
恐らくは崇秀さんが、お母さんから新聞を受け取って広げた音なんだろうけど。
でも、なんで私が新聞に?
話の流れからして3B-GUILDの『争奪戦参加』の記事だったとしても。
先に『奈緒グリ』が名乗りを上げてくれてるから、ネタ的にも他のバンドじゃあ『二番煎じ』に成るだけだろうから、そんなに大それた記事に成る筈がないんだけどなぁ。
おかしいなぁ?
「あぁ、これかぁ。これなら、そこで寝てる眞子の事で間違いないな」
「そうなの?眞子って、そんなに凄い子なの?」
「あぁ、コイツはスゲェよ。まぁそこに書いてある記事の通り、それだけ多くの人に求められる様な奴だからな」
なに?
なになに?
なんなの、その記事の内容って?
本当に、そこには、なにが書かれてあるの?
内容が確認できないだけに、いい加減、怖いって!!
なんか嫌な汗まで滲み出てきちゃったよ。
「ふ~~~ん。でも、この記事になってる3B-GUILDって、今、なんか、世間じゃあ凄い話題のグループなんでしょ?」
あっ、お母さんのこの言い様からしても、一応は3B-GUILDの記事である事だけは間違いないみたいだね。
なら、何が問題なんだろう?
やっぱり、まだ、そこは解らない感じだなぁ。
「あぁ、まぁなぁ。中高生とか、オタク連中には絶大な人気を誇ってるな」
「へぇ~~~、そんなに人気があるんだ。だったら、そのグループの『リーダーとして眞子を迎えたい』なんて言わせるなんて、眞子って、本当に凄い子なのね」
「ブッ!!」
なっ、なぬ?
新聞の記事に何が書かれてるのかと警戒してたら。
3B-GUILDの争奪戦参戦の話題……までは、まだ予想はついたんだけど。
なにを考えて、あの子達は『私をリーダーとして迎えたい』なんて無茶苦茶な事まで発表しちゃってるのよ?
そんな馬鹿げた事を世間に発表しちゃったら、後で収拾がつかなくなっても知らないよ。
その対象に成ってるのって、いつも無茶苦茶な事ばかりする私だよ私!!
正気の沙汰じゃないよ。
あまりの衝撃に、狸寝入りし続ける筈だったのを止めてしまい、思わず噴出しちゃったじゃない!!
もぉ、勘弁してよぉ。
「あれ?眞子、アンタ、起きてたの?」
「あぁ、うん。急にお母さんが耳元で変な事を言うから、今しがた目が覚めちゃった」
「オイオイ、お袋、頼むぜぇ。ライブで疲れて寝てる子を起してやるなよな」
「あぁゴメン、ゴメン。……って言うか。これは、崇秀にじゃなくて、眞子にゴメンね」
「あぁ、うぅん。全然良いよ。それ処か、目覚めて、最初にお母さんの顔が見れて嬉しかったよ♪」
これ、ホント。
まぁ狸寧入りしてた訳だから、全てが本当と言う訳ではないんだけど。
本当にお母さんは大好きだから、嬉しいと言う気持ちだけは本当の本当でございます。
でも、ベットの中では下半身が丸出しの状態だから。
そこがバレないか、どうかで、頗る心臓ドキドキが継続中ですがね。
理由がどうあれ、こうやって起きちゃった以上、お母さんと話もせずにが誤魔化す訳にもいかなくなったし……
「あぁ~~~もぉ、この子は可愛い事を言うわね!!ウチの娘、凄く可愛い!!」
「うわっ、うわっ、うわっ!!」
そう言ってからお母さんは、少し布団を捲って、ぎゅ~~~って抱き締めてくれるんだけどね。
いやぁぁああぁぁ~~~!!
これは間違いなく、今一番されて困る状態に陥っちゃったじゃないですかぁ!!
ヤバイって!!
ヤバイって!!
それは、余りにもヤバイって、お母さん!!
なにも言い訳が出来無い様なものが、お母さんの目に入っちゃうって!!
「スンスン。うん?……なんか、変な臭いがするわね」
しまったぁ!!
この状態じゃあ、お母さんの視線だけじゃなく、嗅覚にも訴えかけちゃってるじゃない!!
下半身丸出しで布団に潜ってたから、布団の中で、私の愛液の臭いが充満してるんだったぁ!!
それを捲くっちゃったから、臭いが一気に外に漏れちゃったんだぁ……
うぅ……これは本当に、予想してた中でも最悪な状況だ。
結構、臭いに関しては、無臭だと思ってたんだけど、やっぱり微かな香りが漏れてしまうものなんですね。
「あれ?なにこれ?どこかで、嗅いだ事のある様な臭いね」
ヤバイ……そんな事を考えてる暇がないぐらい、これは本格的にヤバイ!!
早急に手を打たないと、このままじゃあ、とんでもない事態に成っちゃうよぉ!!
あれだけ口酸っぱく、お母さんには『安易なことはしちゃダメだ』って言われてただけに、このままバレたら家を追い出されちゃうよ!!
ならば、四の五の考えてないで、この状況を速攻で打破しないと!!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
世の中、悪い予感と言うものだけは、よく当たるもので。
バレたくない、バレたくないと思えば思う程、バレてしまいそうなピンチは近づいてくるみたいですね。
(*'ω'*)←大半はコイツのせいですが(笑)
……っで、そんな中。
視覚、嗅覚共に大ピンチな状態に陥ってしまった眞子なのですが。
臭いに関してだけは、そこまで強い匂いが出てる訳ではないので、多分、そのままでも大丈夫だと思います。
って言いますのも。
愛液と言うものは基本的には『本来無臭』なものなんですよ。
まぁ勿論、此処には個人差もありますし、生活習慣や食事などで変わってくる部分があるのですが。
眞子の場合、結構、無茶な生活をしてはいるものの。
常に適度な運動を心掛けていますし、食事に関してもかなりの制限を設けているので、愛液の粘度自体が低く、かなりサラサラ系の愛液を分泌しておりますので、臭いに関しては、ほぼ無臭なものだと思われますからね。
要するに此処は、静流お母さんの鼻が良いだけの話なんですよ(笑)
あとこれは、オマケみたいな話なのですが。
若い子と、妙齢の女性のデリケートゾーンの臭いの違いは『エストロゲンの分泌量の差』と言われております。
これは、どうでも良いですね。
はい、余計な事まで言って、すみません。
さてさて、そんな風に私が無駄話をしてしまった中。
臭いはそこまで問題がないにせよ、このピンチを眞子は、どうやって切り抜けるのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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