1375 静流お母さんを、眞子から気を逸らす為の最終兵器
静流お母さんから『安易な事はしちゃダメよ』と釘を刺されていたのに、崇秀との行為をしようとしてしまった眞子。
しかし、その行為に移る寸前、静流お母さんがノックをしてから部屋まで入ってきてしまったので眞子は大慌て!!
……っで、崇秀はと言うと。
冷静に、普段通りの親子の会話をして誤魔化してた(笑)
***
「あのなぁ。自分の息子を、どんな風に見てるんだよ」
「そうねぇ。それを差し引いても、自慢の息子?」
「なんで『?』なんだよ?」
「『?』だと思われる様ななにかが、日常的にあるからじゃない」
あっ……お母さん。
その言い回し、崇秀さんとソックリですよ。
流石、親子ですね。
……なんて呑気な事を、お母さんと崇秀さんの会話を聞きながら思ってはいるのですが。
お尻が本格的に、ちべたくなって来ましたので、出来れば、そろそろ話を切り上げて欲しいんですけど……
なので此処は1つ!!
ベットに潜ってる状態で、崇秀さんに念波を送ってみましょう!!
まぁ、そんな能力は私にはないんですけどね。
「あっそ。じゃあ、面倒臭いから、もぉそれで良いわ」
「認めたよ。私の息子」
「あぁ認めた、認めた。全面的に認めたよ。……っで、そんな事よりお袋、眞子になんの用なんだよ?」
あっ、どうやら少しは私にも念波があったみたいです。
そして私が思った事を、崇秀さんが瞬時に読み取ってくれたみたいです。
まさに以心伝心!!
これは嬉しいですね♪
「えっ?あぁ、出勤前に、眞子の顔を見に来ただけなんだけど。部屋に居なかったから、アンタの部屋に来ただけ」
「なにかと思えば……イチイチ、そんなツマンネェ用事で来んなよな。アホなのか?ウチの母親は?」
「アンタねぇ。実の母親に向って『アホ』とは何よ?誰に向って口を聞いてるの?」
「いや、聞いての通り、アホの静流さんにだが」
「ホントにもぉ、この子だけは。養って貰ってるくせに、そんな偉そうな事を言わないの」
えっ?えっ?
その発言って、まさか……お母さん、まだ崇秀さんが『GUILDの主』だって気付いてないですかね?
もしそうなら、凄い天然だね。
「あぁ、まぁそうだな。悪ぃ悪ぃ」
「悪い悪いじゃないわよ、この馬鹿息子」
「まぁまぁ、そう怒るなって。じゃあ、その普段からの感謝の念を込めて、ちょっとしたプレゼントをしようとは思ってるんだからよ」
そう言って、ポケットから、なにやらチケットらしきものを取り出してるみたいなんだけど。
さっき、机から取り出してポケットに入れたのって、此の為の物だったんだね。
けど、なんのチケットなんだろうね?
その詳細が分かっていない以上、お母さんが喜ぶものであろうとしか推測出来ないんだけど。
俗に言う、これが、この状況を打破する最終兵器って奴に成る物なのかなぁ?
「なによ、これ?」
「お袋が行きたがってた『SNAP』のライブチケットだが」
「えっ?マジで?」
「まじで、まじで」
「えっ?えっ?嘘?これって、あれじゃなかった?電話予約が3分で完売した奴じゃないの?お母さん、何回電話しても通じなかったわよ」
この喜びよう。
お母さん、ジャニーズ系が、お好きなんですね。
イケメン好きのジャニオタなのですね。
しかしまぁまさか、あのチケットが、そういうものだったとはね。
お母さんが此処まで喜ぶって事は、マジで私から気を逸らす為の最終兵器になったみたいですし。
「まぁ、そらそうだわな。電話如きで通じる訳はねぇわな。まぁ仮に、その電話予約とやらで取れたとしても、所詮は3階席とかで、ほぼSNAP本人達は見えねぇ様な場所だろうけどな」
「えっ?えっ?そうなの?」
あぁ、お母さん、それは間違いなくそうなると思いますよ。
あぁ言ったチケットって言うのは、まずはファンクラブの人達に先行販売された後。
余った席なんかを埋める為に、電話予約や、WEBでの予約が取れるような仕組みに成っておりますので。
崇秀さんの言う通り、仮に電話予約が上手く行っても「本人達が小さくしか見えない様な席」か、若しくは「柱近くで全体が見えにくい席」なんかが宛がわれると思いますです。
「しかも、よく見たら最前列って……アンタ、これ、一体どうやって手に入れたのよ?」
「なぁにな。そんな大層な話じゃねぇんだがな。つい最近ネットで知り合った人に、イベント関連の事務所に勤めてるお偉いさんってのが居てな。その人に頼んで置いただけの話だ」
「へぇ~~~、そうなの?崇秀って、何気に色んな人とのコネを持ってるのね。凄いのね、アンタって」
「だろ。……っで、そんな孝行息子な俺が、誰に似てるって?」
「私かな?うん、私だね」
「だよな」
えっ?
まさかとは思いますが、そこが言いたかっただけ?
いやまぁ確かに、効果的には、お母さんの気を逸らせる為の最終兵器的なチケットではあったんだけど。
それって、よくよく考えてみれば。
崇秀さんが、元々お母さんにプレゼントしてあげようとして取っていただけのチケットなので。
これは、ただの親孝行をしようとしていただけの話であり。
私から気を逸らす為に買っておいたものではない訳だもんね。
要するに、渡すタイミングが、偶々今に成っただけの話だった訳ですもんね。
なら、これはこれで間違ってないのか。
まぁ、それはそれとして置いとくとしても。
前から聞いてはいたけど、崇秀さんって、本当にお父さんの事が嫌いなんだね。
でも、その割りには、何回もお父さんを頼りにして中国の研究所に出入りしてた様な気が……
あっ……それ、私のせいだ。
すみません。
「まぁ、それはありがたく頂いて置くとして。崇秀、そろそろ眞子の顔を見せてよ」
「あぁ、勝手に見てけ。お袋の未来の娘だからな」
えっ?えっ?
えぇ~~~!!ちょっと待って、ちょっと待って!!
崇秀さんが渡したチケットで、なんとかお母さんの気を逸らせて、事なきを得れると思ってたのに、結局、お母さんが私の傍まで来ちゃうのぉ!!
いやまぁ、お母さんの当初の目的が、私の顔を見に来てくれただけだったみたいだから、話自体は理に適ってるんだけど……
どうしよう!!どうしよう!!
ベットの中が凄い事に成ってるだけに見せられたものじゃないので、ちゃんと最後まで狸寝入り出来るかなぁ?
まぁ、それが出来なきゃGAME・OVER。
マジで……お仕舞いなんだけどね。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
静流お母さんは、大のイケメン好き(笑)
まぁ、だからこそ学生時代に、崇秀の父親である瑛吾さんに惚れ込んで、子供まで作っちゃったんでしょうけどね。
さてさて、そんなイケメン好きな静流お母さんの気をチケットで逸らせる事に成功したまでは良かったのですが。
結局は、ベットで狸寝入りをしている眞子の傍まで来てしまうっと言う羽目になってしまいましたぁ。
早い話、あのチケットは、静流お母さんが喜んだけど、実際は、なんの意味もなかったって事ですね(笑)
……ってな訳でございまして。
そんな静流お母さんに『崇秀とHをしようとしてた事』バレる事なく、眞子は、やり過ごす事が出来るのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます