1346 奈緒さんの愛情診断
熊髭さんのお店が繁盛してた理由は、奈津樹さんによる改革だと知った倉津君。
だが、それを聞いて感心し、奈津樹さんの後姿を見ていたら、奈緒さんにデコピンされた!!
理由は勿論、彼女の前でする行為じゃないからだ。
それ故に、倉津君は奈緒さんの愛情診断を受ける羽目に……
***
「愛情診断ッスか。良いッスけど。此処で、どうやってやるんッスか?」
「クラが、私に関する質問に答えるだけ。それで、君の、私に対する愛情を計ろうって話」
「あぁ、なら、良いッスけど。公共の場だから、あんまり変な質問はなしッスよ」
「勿論勿論。そんなの聞く訳ないじゃん」
「じゃあ、どうぞ」
不安だ。
奈緒さんは、あぁは言ったが……なんだ、この一抹の不安は?
「じゃあ、第一問ね。私の誕生日はいつでしょう?」
あっ、意外にも、定番とも言える極普通の質問が来た。
当然、それぐらいなら余裕で答えられますよ。
「9月の4日の乙女座ッスね」
「正解。じゃあ、次の質問ね。私の身長は幾つでしょ?」
「あぁっと。変わって無かったらなんッスけど。153cm。体重が36kgじゃなかったッスかね」
「うん、正解なんだけどね。私の体重までは聞いてないから、言わなくて良いからね。……って言うか、二度と言うな」
「あぁ、すんません」
簡単な質問だと思って、調子に乗って回答してたら……久しぶりに発動したな。
俺のデフォルトスキル『ノン・デリケート』が。
これが、さっき感じた一抹の不安の正体だったのか?
けど確かに、体重の話はないよな。
知ってても、女の子の体重は、人前で言っちゃイケなかったッスな。
タブーっすね。
ホントすんません。
「うん。もぉ良いよ。でも、次ショウモナイ事を言ったら、グーで殴るからね」
「ウッ、ウッス。以後気を付けます」
「うわっ……なんか不安だなぁ」
俺も不安ッスな。
「まぁまぁ、此処は、一応クラを信用すると言う事にして、次の質問ね」
「ウッス」
「第3問。クラが、私の入浴を覗いて、私に石鹸を当てられた回数は何回でしょう?」
ムズッ!!
イキナリ思いも寄らぬ方向で、質問の難易度が急激に上がったぞ!!
つぅか!!そんなもんまでイチイチ数えてたんッスか?
もしそうなら、スゲェな女の子って……
因みに、俺は憶えてないから、こう言う答えで、どうッスかね?
「えぇっとッスね。正直言って解んねぇんで。今後の事も考えて『∞大』って処で勘弁して下さい。これからも、目一杯ブチ当てられる予定なんで」
答えが解らない時は『相手を納得させるか』『笑わせる』しか選択肢が無いので、両方を噛み合せてみました。
おぜうさん、この回答は如何でしょうか?
満足頂けましたかな?
「プッ!!そう来るか。……じゃあ、面白かったから、今回は正解にして置いてあげる」
「ウッシャアァ!!……あぁっと、それはそうと奈緒さん」
「うん?なに?」
「因みになんッスけど。そんなもんの数まで、女子って憶えてるもんなんッスか?」
「まさかね。そこまで憶えてる訳ないでしょ。君が、どう答えるか試しただけ」
だよな。
普通に考えても、そんなもんまで覚えてたらびっくりだわな。
ただまぁ俺自身は時間を掛けてジックリ考えれば、思い出せなくもないかもしれんな。
なんと言っても、あの奈緒さんお美しい曲線美を風呂場で見た回数を思い出せば良いだけの話だからな。
その記憶が鮮明に残るほど、奈緒さんの裸は美しいのだよ。
「じゃあ、序に聞きますけど。俺の解答には満足して貰えましたか?」
「勿論、思ってた以上に最高の答えだったよ」
「そうッスか。そりゃあ、良かったッス」
つぅか、ただの本心なんだけどな。
奈緒さんの風呂を覗くのは、大変なスリルとメリットが隠されてありますからな。
まさに、病み付きですな。
「じゃあ、今後もお邪魔しますんで、宜しくお願いします」
「まぁ、程々にどうぞ。次からは、椅子とかを投げるかも知れないけどね」
ヤッタァ!!
奈緒さんのお墨付きを貰ったから、これで、奈緒さんの風呂の覗きはフリーパスだな。
公認だな公認!!
そのリスクとして、椅子が飛んで来る位ならドンと来いッスよ。
キャプ翼に出ていた石崎君の『顔面ブロック』で、気を失わない限り、何発でも受けて見せますよ。
「マジっすか?じゃあ、椅子位ドンドン投げて下さい」
「えっ?ちょっとクラ。椅子だよ椅子?」
「プラスチックの椅子位、なんて事ないッスよ。余裕ッス余裕」
「はぁ、この子だけは……じゃあ明日、堅い木の椅子でも買いに行こっかな」
「いや、あの……それは流石に、結構な確率で、死神が舞い降りて来るんで辞めて下さい」
石崎君でも『顔面ブロック』した瞬間、綺麗に死にますよ。
多分、シュナイダーのファイヤーショットを、モロに喰らった時みたいな状態になると思います。
「じゃあ、覗かなきゃ良いじゃない」
「それは無理な相談ッスよ。奈緒さんの裸が、俺を呼んでますから」
「アホだ、この子」
いや……確かに、アホなのは、アホなんッスけど。
そんな大きなリスクを犯してでも、奈緒さんの裸が見たいじゃないッスか。
って言うか、男って言う生き物はね、奈緒さん。
そう言う、少年の様な冒険心を忘れちゃあいけないんッスよ。
(↑ただのエロガキな俺)
それにッスね。
風呂の覗きってのは、Hの時に見る裸とは、また違う味わいが有って、格別なもんなんッスよ。
あの恥ずかしそうに石鹸を投げる奈緒さんは最高ッスからね。
この気持ち解りますか?
解りませんね。
はい、毎度毎度、すみません。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
奈緒さんによる愛情診断。
今の所は倉津君もシッカリ回答できており、順調の様なのですが。
これ以降にはどんな質問が繰り出されてくるのか?
倉津君じゃないですが、質問するのが奈緒さんなだけに、やや不安が残りますな(笑)
ってな訳で。
次回はその辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます