第38話

「美礼が羨ましい。」


思わず、こぼれだした本音。


「え…?」


それはとどまることを知らなかった。


「美礼が羨ましいよ。未来がある美礼が羨ましい。健康な体で赤ちゃんが生める美礼が羨ましい。これから好きな人といられるんだもんね。」


「恋音?」


「…ごめんなさい。」


わたしは家を飛び出した。


全部、自分が悪い。

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