わかってるよ。

苦しい原因なんて。

嫉妬と自分に対するどうしようもない怒り。

本当ならわたしだって美礼と同じように笑えてたはずなのに…

何もしらない美礼にあたろうとするなんて最悪だ。

どんどん嫌な思考に巻き込まれて嫌な奴になろうとしてる自分が許せない。

わたし、笑えてる？

ううん。

笑えてるはずがない。

自分でもわかるくらい顔がひきつってるから。

「…っのん？れのん？」

「え…？」

ハルの声で現実に戻される。

「大丈夫か？二人とも本当によかったな。」

「うん。…そうだね。おめでとう。」

「恋音、ありがとう。あのね、」

嬉しそうに話す美礼。

その言葉は全く頭に入らない。

羨ましいよ。

美礼。

わたし、最低だから。

自分にはない未来を語る美礼を暖かいまなざしでみてあげることができないの。

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