第42話
会議が始まる数分前に、会長を始めとする本社のお偉いさん達が入ってきた。
社長は会長を一瞥し、
前を向いたまま微動だにしていない。
緊張が走る会議室、私はいつも進行役なので、話始めた。
「それでは、御堂グループ株式会社MDコーポレーションの新規プロジェクトに関する会議を行いたいと思います。私、進行を務めますMDコーポレーション社長室秘書の天宮と申します、
それではーーーーーー…」
その後、会議は順調に進み、
遂に社長が発表する来春からの新規プロジェクトの番になった。
パワーポイントは、昨年の企業実績から説明が始まった。
本社の重役達は社長に注目している。
けれど社長はそんなの慣れた事だとも言うように、淡々と進めていく。
続いて、新規プロジェクトに関する予算案のページに切り替わった。
「続いて、プロジェクトの予算案ですが、
昨年の同時期に行っていたプロジェクトより換算させていただき、今回は倍の……、」
そこで、社長は話を止めた。
…どうしたのだろう、
回りもザワザワとし始め、私の額にも汗が滲む。
「…っ!」
そこで気づいてしまったのだ…、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます