第41話
「天宮、資料確認は」
社長から飛んでくる声に、いつもの数倍反応してしまう。
「はい、大丈夫です」
社長は何事もなかったように、普段通り何も変わらない。
気にしているのは私だけみたい。
…でもあのキスは嫌じゃなかったのはなんでなんだろうか、
そうこう考えている内に、会議が始まる10分前になったので、私は会議室へと向かった。
もちろん、櫻井さんも一緒に。
少し緊張してしまうのは、何年経っても慣れない証拠なのだ。
「おはよう、天宮」
またここで…入り口で、奥田部長に出逢ってしまった。
「おはようございます」
「奥田部長〜おはようございますぅ〜」
櫻井さんも挨拶すると、奥田部長は少し顔を歪めた。
「…櫻井さんも、おはよう」
「今日もかっこいいですね〜部長〜」
櫻井さんの攻撃に部長は、はは、と愛想笑いをして、じゃあまたね、と言って会議室の中に入っていった。
櫻井さん、恐るべしだね…
「奥田部長って、天宮せんぱいの事絶対好きですよねえ〜バレバレ〜」
「…そうかな、」
彼女の言葉を一瞥し、私は会議の準備に取り掛かる。プロジェクターにパソコンを繋いで準備は万端だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます