車は会社に着き、社長を入り口で降ろし、

私は駐車場に向かい、車を停めた。

そこからダッシュで社長室に行き、

会議資料を手に持ち、会議室へ向かった。

丁度、会議室の前で奥田部長に会った。

彼は向こうから私にヒラヒラと手を振っていた。

昨日ぶりだけど、今日も変わらずかっこいいです。

「おはよう、天宮」

「奥田部長、おはようございます！

昨日は、ドリンクありがとうございました」

そう伝えると、部長はにこりと笑った。

「お礼言われる程じゃないよ、

天宮、大丈夫？顔色悪いけど、」

たぶん、朝からクロワッサンたい焼きのせいで、気分が落ちているせいもある。

けれど、小さな私の変化に気づくなんて、部長が女性にモテる理由がわかる。

「大丈夫ですよ、お気遣いありがとうございます」

「そう？無理しないで…あ、社長おはようございます」

奥田部長が私の背後に視線を向けたので、

私もそちらへ視線を向けた。

社長が廊下の向こう側から歩いてきていて、

思わず、顔を顰めてしまった。

それがバレないように社長から視線を外す。

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