第4話

ああ、もう今日は超幸せ。

単純な脳細胞の私は、奥田部長から貰ったエナジードリンクを眺めていた。


絶対顔ニヤけてるよな自分…。

っていうのがわかる程、あまりにも滑稽だと思う。


そんな半ニヤけ顔のまま、社長室に入ってしまったらしい私は、大魔王様の裁きを受ける事になってしまったのだ……。


「おい」


「…」


頭の中は奥田部長でいっぱいでお花畑な私は、社長室のデスクにある資料を、上機嫌で整理していた。鼻歌は流石に歌ってはいなかったと思う…んだよね。


「天宮」


急に低くドスの効いた声で、私の名前を呼ばれ、思わず肩がびくりと跳ねあがってしまった。

も、もしかしてさっきから呼んでたのだろうか…私の事…


「は、はい、社長」


恐る恐る、視線を向けると、

デスクの上に肘をついてこちらを見つめている社長ーーー…



御堂みどう 彪雅ひょうが  27歳 。



彼は黒髪のオールバックで、顔はまるで異国の血でも入ってるのではないかと思う程、彫りの深い顔立ちで、誰が見ても整っていると思う。



だけど、顔が良くても問題は中身である。

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