第41話

片っ端から料理に箸をつける。


「おいしい !

初めて食べました、こんなにおいしいもの!」


「そうか、よかった 」


海歟さんは満足そうに口角を上げた 。


「ありがとうございます!

連れてきてくださって 」


「お前が喜ぶなら、

何度でも連れてきてやる 、」


「えっ!ダメですよ!

お金もったいないですし!!」


私のその言葉に、

襖の近くにいた運転手さんが、


ぶっ!と吹き出す 。


それを、海歟さんがジロリと睨む 。


え、私なんか変な事言ったかな ?


「用が出来た 、待ってろ 。

朔夜、来い 」


不敵に笑い、襖を開け、

朔夜さんは青い顔で出ていく 。


訳が分からずも、

料理を残さないように食べていたが、


襖の向こうからは、

「 ひえぇぇ ー 」


って聞こえて 、不思議に思った 。

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