第23話

「若、今日も行かれるのですか?」


朔夜が怪訝そうに聞いてくる。

まぁ、そんな顔をする理由も分かる。


週3のペースで同じ店の偵察に

行くのは今までになかった。


今までは

2ヶ月にいっぺんのペースだった。



「あぁ、」


車から降り、店の階段を上がる。


「いらっしゃいませ吉良様、

今回も、リカをご指名で?」


最近は、VIPルームを使うようにしている。


「あぁ、」


「申し訳ありませんが、

ただいま、リカは接客中でして、

お待ち頂くことになりますが…」


ギロリとボーイを睨む 。


最近、その様な事が増えた。

今までは、指名がチラホラだったのに、


最近は、どんどん売り上げを伸ばしている。


「も、ももも申し訳ありません!!」


ボーイを一瞥し、

地下のVIPルームに向かい、


革張りの黒のソファに腰掛ける。


すると、扉が少し開き、

千歳が、顔を少し出す。

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