第24話




「お疲れ様。」


「お疲れ様でした。」


二週間ぶりに、私たちは自宅に戻った。

私にとっては、『戻った』ではないけれど。




柊司さんと知り合ってから、私の暮らしは一変し、庶民からセレブになった。

見栄を張ってなんともないふりをしているけれど、実は今でもけっこう動揺してる。




今日だって、リビングにはものすごい荷物があって…

それらは、柊司さんが買い込んだお土産の品だ。

そんなにいる!?と思いながらも、私がお金を出すわけでもないんだから、何か言うのもおかしいし、黙って見てた。

でも、改めて見てみると、やっぱり買い過ぎだよね。




「今日は、ゆっくりお風呂に浸かって、早めに寝た方が良いね。」


「そうですね。」


「あ、家政婦さんは明日から来てくれるから、君は早く起きなくて大丈夫だからね。」


「はい、ありがとうございます。」




家事はしなくて良いとは、最初から言われてた。

でも、本当に良いのかな?

家事は得意じゃないから、しないで済むなら助かるけれど、実は、仕事も辞めたんだよね。

別にやりたい仕事があったわけじゃないし、体裁のために働いてただけだから。

寿退社っていうものにも憧れてたし。




でも、家事も仕事もしなくて良いなら、私は何をすれば良いんだろう?

昼寝して、お菓子でも食べながらテレビでも見て…

……間違いなく太りそうだな。

どうしよう!?

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