第24話
*
「お疲れ様。」
「お疲れ様でした。」
二週間ぶりに、私たちは自宅に戻った。
私にとっては、『戻った』ではないけれど。
柊司さんと知り合ってから、私の暮らしは一変し、庶民からセレブになった。
見栄を張ってなんともないふりをしているけれど、実は今でもけっこう動揺してる。
今日だって、リビングにはものすごい荷物があって…
それらは、柊司さんが買い込んだお土産の品だ。
そんなにいる!?と思いながらも、私がお金を出すわけでもないんだから、何か言うのもおかしいし、黙って見てた。
でも、改めて見てみると、やっぱり買い過ぎだよね。
「今日は、ゆっくりお風呂に浸かって、早めに寝た方が良いね。」
「そうですね。」
「あ、家政婦さんは明日から来てくれるから、君は早く起きなくて大丈夫だからね。」
「はい、ありがとうございます。」
家事はしなくて良いとは、最初から言われてた。
でも、本当に良いのかな?
家事は得意じゃないから、しないで済むなら助かるけれど、実は、仕事も辞めたんだよね。
別にやりたい仕事があったわけじゃないし、体裁のために働いてただけだから。
寿退社っていうものにも憧れてたし。
でも、家事も仕事もしなくて良いなら、私は何をすれば良いんだろう?
昼寝して、お菓子でも食べながらテレビでも見て…
……間違いなく太りそうだな。
どうしよう!?
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