第21話

お母さんが言った言葉が、不意に頭をかすめた。




『まさか、こんな日がやって来るとは思わなかったけど…

これが、あなたの運命だったのよ…』




つまり、今回のことはお母さんたちにとっても予想外だったってこと…




でも、『運命』って、どういうことだろう?

とても大袈裟な言葉に聞こえるけど、でも、今の状況を考えると、そう大袈裟とも言えない。

ここに来たことによって、今までの私の平凡な人生はきっと大きく変わってしまうだろうから。

そんなことを考えると、なんだかとても怖ろしいような気がする。

だけど、お父さんは言った…『運命を受け入れろ!』って。




きっと、逃れてはいけないことなんだ。




(私がやるべきこと…なんだよね……)




そんな重大なことを考えていたというのに、なんだか急に眠くなって来て…

私は、ついうとうとと眠りに落ちて行った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る