第17話




「ほ、本当にどうもありがとうございました。」


「気にするな。

とにかく、体調が良くなるまでここにいたら良い。」


「は、はい、ありがとうございます。」




次の日の朝…

時間はよくわからないけど、きっといつもよりは早い時間に目が覚めて…

ゆっくりと体を起こしてみたら、まだ痛かったけど、幾分マシになったような気がした。




ちょうど、その時、昨夜の人が部屋に入って来て…

窓から差し込む明るい陽の光の下、初めてその人の顔を見たのだけど…

それが意外な程のイケメンで…あぁ、こんな格好良い人におんぶしてもらったんだ…なんて思ったら、なんだか緊張してしまう…!




「ところで、あんたの名前は?」


「さ、紗季です。」


「サキ?変わった名だな。

私は、フェルナンだ。」


「フェルナンさん…」


「すぐに朝食の用意をするからな。」


「は、はい。」




こんなに親切にしてもらって良いのかな?

でも、今はまだ良く動けないし、ここはお世話になっておくしかないか。




それにしても、私は本当にツイていた。

こんな良い人に出会えるなんて…

しかも、超イケメンの…



まだここがどこなのか、なぜ私がこんなところにいるのか、何もわからないけれど…

とりあえず、今、私は安全だ。

それって、すごく幸運なことだよね。

今はとにかく、フェルナンさんにお世話になって、様子をみよう。

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