第3話
私の父親は
ママから聞いた話だとパパはものすごいイケメンでお金持ち。
王子様みたいな人だったらしい。
昔はわくわくして聞いたパパの話も成長した今聞けば金離れの良いヤクザな男。あっさり捨てられたのに未だに王子様扱いしてるママを思うと…
『バカなんじゃないの!』
と思ってしまう。
我ながら見かけ通りにクールでドライな性格だと思うけどさ。母子家庭で生活に苦労して来たんだもん。夢を食べては生きらんないし。
未だに王子様なんて言ってるママの神経を疑っちゃう。
ぼんやりそんなことを考えてた私はあっさり怪しい奴等に拉致られた。
ちょっと!洒落にならないしっ!!
怪我したり傷付いたりしてないでしょうね!せっかくモデルとして売り出す矢先の珠の肌に傷なんか着けたら一生呪ってやる。目を瞑ったままそっと身動ぎして体の痛みをチェックしてると
「お!気が付いたか?」
目敏く怪しい奴等に気付かれたらしい。仕方ないとあきらめてゆっくりと目を開けると目の前には黒のスーツ姿の男が二人。
これはまた!絵に描いたようなヤクザさんだな。
マジマジと二人の顔を見ていると
「流石は久世の血筋。物怖じしませんね。」
さっきの話を聞いた後のこれ。
気持ち悪いくらい丁寧で優しい言葉使いに吹き出しそうになった。
「はじめまして。私、
「同じく
黒服二人が挨拶をした。
中年が今藤さん。それより少し若いのが鈴城さん。顔は…二人ともに見事なジャガイモ系だわ。
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