第9話
じゃらり…鎖を引きずり窓から離れる。
焦げ茶眼鏡が消えたドアまでは残念だけど鎖の長さが足りない。
ため息をついて鎖の先が続いてるドアを覗けば予想通りトイレとシャワー室。鎖の先はU字フックで壁に打ち込まれていた。
くん!と体重を乗せて引っ張って見たがびくともしなかった。
だよね。壁面と綱引きして勝てるわけも無いか。
こっちの部屋には窓もないし自力での脱出は無理だなぁ。
ため息をついた私は序でにとトイレを使い。
水道の水を口にした。
お水でお腹をいっぱいにしても空腹感は無くならないけど生き延びる事は出来る。
仕方なく元のベッドに戻る私。
じゃらり。
「これは外れそうにないしなぁ。」
足首には2センチ巾位の足枷。それに鎖は付いている。そんなに重くはない。アルミよりは重くて鉄よりは軽い感じか。材質はさて置きこれを外してもらわなきゃ。鍵穴があるって事はあの男が鍵を持ってるのかな。
とにかく早く家に帰りたい。あまり好きな環境じゃないけど、足枷付きで監禁されるとか論外だ。
そこまで考えて、
「…そう言えば、」
『半日でいいから代わって』
みたいな事を言われて入れ代わったんだと思い出す。
もしかしたら静香さんはもう家に帰ってるかも知れなかった。
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