第23話
「ゆ…由香。」
おずおず…と言う感じで真緒に声をかけられた。
真緒、顔色悪かったんだ。忘れてた。
あわてて真緒の顔を覗き込むと、
「え…真緒顔赤いよ。どうしたの。」
私の声に真緒は
「どうしたのじゃないよ。由香の笑顔、超可愛いんだもん。
初めて笑顔見たし。もっと笑えばいいのに。」
「ありがとう。」
真緒の言葉は嬉しいけど只今笑顔は封印中。
昨日、イヤミな才賀先輩に『笑顔で黒豹先輩をおとした』みたいな事言われたし、
あの時はなに言われたのか解らなかったけど家に帰って良く考えたらそう言う事かと思い当たった。
これ以上不良と関わるのはお断りなのだ。高校生の間は勉強あるのみ。
恋は大学生になったら思い切りしたらいい。人生長いんだから。
そう思ってる。
そう思ってたのに。今、思い切り笑っちゃった。
相手が女の子だったのが幸いだよね。
どうやら私は自分が思うよりかなり負けん気が強いらしい。
あ、そう言えば
「ねえ真緒。あの人誰なの。本当に友達?」
私の声に真緒が再び固まった。
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