第12話
カレコレ一時間。
彼を起こさない様にこっそりスカートからスマホを引っ張り出し時間を確認する。さて…困った。
さすがに一時間も正座して膝に男の子の頭乗っけるのも限界。
足の指の感覚なくなってるし。
この日、膝枕なんて正座してするもんじゃ無いと私は学んだ。
何度か彼を起こそうとは思ったんだけどあまりにも気持ち良さそうに眠ってるし、寝顔が可愛くて起こす気になれなかった。
でもそろそろ無理。マジで足の感覚ないし、このままじゃ立てなく為りそう。仕方ないそっと声をかけてみよう。だんだん声を大きくしたらすんなり起きるかもしれないし。私がそう思った時
サクサクサク…。
私の後ろから桜の花びらを踏みしめて誰かが此方に歩いてくる気配に気が付いた。
「助かった。この人を起こしてもらわなくちゃ。」
ついでに立ち上がるのに手を貸してもらいたい。ホッとして振り向こうとした私は固まった。
後ろからひしひしと伝わるのは凄い冷気。いや殺気?
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