第8話

両手で自分の体を抱き締めて、何度も深呼吸してやっと落ち着いた。


それにしても…。

見上げる中庭の薄ピンクの空は一角だけいびつに青空が覗いてて、その下にある桜の太い枝が一本根元から折れて皮一枚で幹にぶら下がっている。

その幹に引っ掛かってるのはハンモック。


「あそこから落ちたんだ…。」

ちらりと落ちてきたを見る。立ち入り禁止の場所に無断で入った私。あれは放置して今すぐ此処を出ていくべきだろうか。


でも、もし酷い事になってたら死ぬ程後悔しそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る