｢日向那智か。確か匠さんに着いてた奴。｣

波多野が反応した。

｢ええ。彼が伝言を寄越したんです。｣

にっこり笑って伝える俺。

マジでムカつく伝言だったのでそのまま葉崎に丸投げしましたけどね。

そんな意味を込めた笑顔に波多野は顔をしかめた。

ただ、葉崎は…

｢外に出て確かめりゃいいじゃん。ブスだったらスルーするしっ！｣

波多野の腕を振りほどき部屋を出ていった。

ラフレシアをスルーねえ？

匠ですらもて余す女ですけど。

まあお手並み拝見ですね。

ほくそえむ俺に波多野が胡散臭そうな目を向ける。

｢ホントは誰がいんだよ！｣

なかなか勘がいいですね。

｢ラフレシア。わかります？｣

｢‥‥‥｣

どうやら理解したらしい。

｢あの女なら俺は関わらねぇ。」

はい正解。それが一番の対処法です。

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