第22話
「そうやって匠真さんが匠さんを見ている限り松江組は安泰でしょう。」
「七瀬組にだって
親父の声に俺はチラリと七瀬快里の顔を伺った。
同い年ながら向こうは高校進学と共に若頭見習いとして修行に入るらしい。
今の七瀬組には古参の組員が脇を堅めまだ若い若頭代理を支えているが早く跡継ぎを育て上げたいようだ。
おそらく健康面に不安がある。
会わなきゃわからない事も有る。成る程だな。
「匠君はカンもいいみたいだね。悠里と仲良く成れそうだ。アイツも矢鱈にカンが鋭いから。」
「‥‥‥」
カンが鋭いか。俺達の世界じゃ大事な事だ。
「小田切にハッキングをかけて返り討ちに合ったらしいね。
悠里は10才の時パソコンを1台壊したよ。」
何でそれを!! しかも、
「10才の時ですか?」
「君だってやってたろ?」
確かにそのくらいでパソコンに興味を持ってプログラム弄ったりしてたが
「北陸のセキュリティは甘かったが近畿はキツかった。それだけの事だ。
喧嘩や女はどうかわからないが悠里のハッキングの腕は君よりマシだと思うよ。」
「‥‥‥」
なんだこの敗北感は!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます