第17話
『上手に利用する。』
よくよく考えれば
組長であるジイさんの言葉に今の俺は逆らえない。自分で言うのも何だがただの中学生の糞ガキだ。
それなら話を飲んで利用する手も確かにアリだ。
七瀬と松江の組の関係は今は良好だが先は分からない。
俺は15才。春菜はまだ4.5才というところだ。
結婚出来る年まで裕に10年はある。
その間に破談にしてしまうことも出来るだろうし、今のまま春菜が美しく従順に育てば嫁に迎えるのも悪くはない。
ジイさんの顔をたてて春菜を許嫁にすればあのお小言も減るかも知れねえ。
まだ幼稚園児の春菜を親元から引き離すとは考えにくいし、年に何度か会いながら成長を見守る事になるだろう。
幸い近畿と北陸。
近いようで程よく離れている。
今まで通り好きにやってればいい。
時間はたっぷりあるんだ。そうなるまでに俺は俺の組員としての足場を固めて、ジイさんや親父が無視できないだけの男になりゃあいい。
そう考えた。
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