第7話

数時間後、俺はノートパソコンを目の前に爆笑していた。


画面に踊るのは


『近畿敬侠会小田切組』の文字。


噂には聞いた事があった。

やがて画面はカウントダウンを始め…

真っ黒になる。


「ハッキングしたらウイルスを送り込まれたって事だよな。」


何度か北陸の他の組のハッキングをしたことは有ったが、こんなのは初めてだ。

どうやら小田切組はかなりセキュリティがキツイらしい。

俺が七瀬にハッキングしたところ、組と組長の情報は少し掴めたが春菜と呼ばれる娘に関してはまったく掴めなかった。

ならばついでにと

近畿敬侠会トップの小田切組のデータを覗こうとしたらこのザマだ。


「上には上がいるか。」

久々の敗北感だが、ここまでレベルが違うと一層清々しい。


「成る程、まだまだ俺はヒヨッコだな。」

中学生なんだから当たり前だが勉強しねえと。

このプログラム組んだやつスゲエな。

感心しきりの俺はその夜心地よい眠りにつき次の朝目覚めた時に

驚愕することになる。

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