第52話
私は英斗と理事長室に向かいそこでサヨナラ。英斗は担任の先生に引き継がれる。因みに父親代わりにと着いてきたのは金城さんで身長は英斗と同じくらい。体格は英斗の方ががっしりしていた。
決して金城さんが華奢なわけじゃなくて英斗がでかくてがっしりしているのだ。さすが父子。体格もひでちゃんに似たんだな。
コンコン。
軽くノックするドア。
まだ登校前なのか校舎にあまり人影はない。
遠くから部活の早朝練習してる声が微かに聞こえた。
「どうぞ。」
聞こえた声にドアを開けた。
『失礼します。おはようございます。』
「おはようございます。」
私が挨拶すると続けて金城さんも挨拶して理事長も挨拶を返してくれた。
「おはようございます。」
「湯島英斗です。よろしくお願いします。」
英斗も殊勝な顔でご挨拶してる。
「理事長の
にこりと微笑むのは涼子姉の高校時代の同級生。島田ミオ理事長。
ピンクのスーツに身を包んだスレンダーな美人だ。
『真嶋亜依です。英斗をよろしくお願いします。』
「貴女が亜依ちゃんね。涼子から聞いてるわ。話通り美人ね。声はハスキーだけど。」
『あははははっ。』
笑って誤魔化すしかない。
「それでは、よろしくお願いします。」
金城さんが理事長に礼をすると先に立って理事長室のドアをあけた。
『英斗、勉強頑張ってね。』
私の声に英斗は苦笑いを返した。
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