第11話
「成る程ね。だから亜依ちゃんは離婚しないんだ。」
「当たり前。どんだけの覚悟で真嶋に嫁いだと思ってんのよ。」
親父と秀一郎に振り回されて一年と少し離れても忘れられなかった男だ。
共白髪になるまで寄り添うつもりなんだし。
「ま、秀一郎が離婚したいなら仕方ないけど。」
「…うーん!**姉妹と亜依ちゃんかぁ。俺なら迷うまでもないけど。秀一郎さんがベッドを共にして心変わりしてないかは分かんないしなぁ。」
まあな。ため息が出る。
そんなん私にだって分かるかよ。残念ながら夜の生活は若葉マークだし、はっきり言って秀一郎に翻弄されっぱなし。上になったことなんて皆無だし。
黙り込んだ私を気遣う様にエイが声をかけた。
「亜依ちゃん取り敢えずホテル泊まろ。14時過ぎたしチェックイン出来る筈。」
狭いけどと、ビジネスホテルのツインを取ったエイ。感謝しつつベッドに倒れ込んだ。マジ眠い。
昨夜は秀一郎が帰らなくてほとんど寝てないし今朝は早朝から逃走してたし。食べるより睡眠が足りない。
「お疲れさん。」
頭を優しく撫でられてエイの声に意識を手放した。
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