第3話 魔物召喚

「ステータスオープン!」


名前:ナンジョウ ハル  種族:人間  職業:ダンジョンマスター

レベル:1

HP:100/100

マナ:6/100

体力: 100

攻撃力: 5

防御力: 5

知識: 10

敏捷性: 5

スキル:ダンジョン設計(レベル1)

魔物召喚(レベル1)

魔物育成(レベル1)

罠設置(レベル1)


「うわ!マナがこんなに減ってる!」


リオがクスクスと笑いながら言う。


「まだレベルも低いからな。それにマナの使い方にも注意することだな。限界を超

えたら大変なことになるから」


「そうだね…。気をつけないとな。」


 晴は反省しながら、マナの残量を見つめた。


「これじゃあ次に何かをしようとしても無理かもな…」


「焦るな、ハル。今は基礎を固める時だ。無理せずゆっくり成長すればいい」


「ああ、そうだな」


「そんじゃあ、明日のためにしっかり休んで、しっかりマナを回復してくれよ」


「分かった」


とは言ったものの、ここって洞窟じゃん?そんでゴツゴツした岩がそこらへんにいっぱいあるじゃん?しっかり休息をとれるのか?


「じゃあ、おやすみ」


リオはそういうと丸まって寝てしまった。


「え、ああ、おやすみ」


猫はどこでも寝られるもんなのか?まあいいや、とりあえず寝よう。


「…………痛い…」



翌日


洞窟には当然日の光は入らず、朝という実感はない。俺は起こされた。


「…きろ…起きろ…おい、起きろ」


そう、この黒い猫に。


「…ふぁああ、おはよう、リオ」


「ああ、おはよう。昨夜はよく眠れたか?」


「眠れるわけないだろ」


「そうか」


「リオはよく眠れたな」


「まあ猫だから」


「そんなもんか?」


「そんなもんだ」


晴はリオとの会話をしながら、朝の準備を始める。


「さて、今日は何をする?」


「それじゃあ、マナも回復したことだし、魔物でも召喚してみるか?」


「お、いいね。初めてのダンジョンマスターとしての仕事だな」


晴はうれしそうに言った。


「それじゃあ、1番最初は何を召喚する?ハルはまだレベル1だから召喚できる魔


物は限られているが」


「うーんそうだな、最初と言ったらやっぱりあれだろ」



「そうか、決まったか。そんじゃ、さっそく始めるぞ」


「ああ。よろしく頼む」


「まずは、右手を広げて前に出してみろ。そしたら昨日みたいに右手にマナ集めるよ

うに意識するんだ」


リオの言葉を聞き、言われた通りに手を前に出す。


「こんな感じか?」


「そうそう、そんな感じだ。そしたら、さっき召喚したいと思っていた魔物を思い浮

かべろ。しっかりイメージするんだぞ。中途半端だと失敗するからな」


「分かった!」


晴は深く息を吸い込み、心の中で召喚したい魔物を思い浮かべる。心の中でイメー

ジを強く描きながら、手のひらにマナを集めていく。すると、地面に魔法陣が書か

れ、そこから何か出てきた。魔法陣の光が少しずつ消えていき、出てきた物の姿が現

れてきた。


「おお、スライムか!」


リオがそう呟く。


「そう。やっぱり最初といったらスライムだと思ってな!」


スライムは柔らかい体を持ち、透明感のある青い色をしていて、プルンとしていた。


「これがスライム…初めて見るな」 


晴はスライムをじっと見つめながら、少し緊張していた。


「おい、ハル。スライムはお前の仲間だ。恐れずに触れてみろ」


「あ、ああそうだな」


「大丈夫。スライムはおとなしいから」


晴は少しずつ手を伸ばし、スライムの表面に触れた。すると、スライムは柔らかく、

心地よい感触が広がった。


「おお、柔らかい!」


晴は驚きと興奮の入り混じった声をあげた。スライムはプルンと揺れながら、まるで

晴の手を歓迎するかのように、優しく反応した。


すると、リオが声をかけてきた。


「ハル。ステータスを確認してみろ」


「ステータス?なにかあるの?」


「とりあえず確認してみろ」


リオに言われ渋々確認した。


「ステータスオープン!」

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