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次に会ったのは、彼女が齢三つの頃だった。
髪置【かみお】きの儀にて鳥居の前で一礼し、石畳のうえ手を引かれながらに稚児が歩む。
赤い着物に被布【ひふ】を掛け、伸びた黒髪を結った彼女は、私がまだ視えているのだろう……小さな手を此方に向かって振っている。
手を振り返すと、彼女は笑ってまた手を振るった。
それが久方ながらに嬉しく思えて。
彼女の三つの祝の日、私は生き長らえた彼女に笑みを贈った。
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