第4話
林と二人であわてて和室に駆け込むと亜依ちゃんは大きな仏壇の前に正座して手を合わせていた。
飾られてる遺影は若い女で
「…すげえ美人。」
そんじょそこらの女優なんか足元にも及ばねえんじゃねえかと思うくらい綺麗な人だった。
「うん。こんな綺麗な人は他にみたことない。」
俺の声に亜依ちゃんが掠れた声で賛同した。亜依ちゃんなら隣に並んでも見劣りしないだろ。写真のその人は栗色のウェーブがかかった髪。色白でアーモンド型の大きな瞳。睫毛も長くて可愛さと美しさを併せ持つめっちゃ綺麗な人だった。
ガキの俺でも知ってる話だったがこんな美人だったんだ。ほら、よくあるじゃん。悲劇の美女みたく言われた女が実はごく普通のご面相だってパターン。てっきりあのパターンだと思ってたんだよな。
思わず写真に見とれてると
「亜依ちゃん、やっと来たね。」
声をかけたのは
精悍な顔立ちの彼の真っ白な髪は愛妻を残酷な方法で奪われた時の証だと、そう聞いている。
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