第3話
自衛策だから仕方ないけど化粧はあまり好きじゃない。
するのはね、好き。
楽しいし地味な顔が派手に変わるのは面白い。
元の顔から如何に遠ざかるかを研究しながら化粧するのはいいんだけど
問題は化粧を落とすこと。
面倒くさい。
しかも、ちゃんと取らないと肌が荒れちゃう辺り
私の肌が弱いのか化粧品がきついのか。
「たぶん私がずぼらなんだろうけどさ。」
ポツリ呟きをこぼすと同時に彼のスマホのアラームが鳴る。
もう2時間経ったみたい。かなり大きな音なんだけど
「…やっぱり起きない。」
総長様は寝つきが良いくせに寝起きは悪い。起きない彼を起こすのも私の仕事だ。気は勧まないが仕方ない。
美形の癖に寝起きの彼は凶暴になる。
美形と寝起きの悪さはイコールではないけどさ。
「…
ちなみに航と言うのは寝てる総長さんの名前。
【freewing】と言うチームの総長さん。
彼の参謀が三沢さん。頭がいい人だと思う。もう
つまりお喋り。
だから総長さんは無口になったのか総長さんが無口だから二人がお喋りなのか…定かではない。興味も無いしね。
羽鳥航だから、羽鳥組の跡取りなのかと言えば違うらしい。
複雑な事情アリで危険もあるのかも。
私は眠る航の長いまつげを見つめた。
目を閉じると甘い顔立ちだけど、起きてる彼の目は少しつり目でキツイ印象。
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