第20話 時人と朝陽

 時間を管理する『夜さり人』の時人(ときと)

から、朝陽が美緒や聡、智美、そして想汰君の

前に現れた原因を聞いた朝陽。

 「時人さん、俺を探していたんだよね?

 俺を見つけたということは、俺を

あっちの世界へ連れて行くってこと?」

 と朝陽が聞いた。


 「え、ええ、まぁ、そういうことになりますね」

 「すぐにでも?」

 「急ぎではないですが、

何かやり残したことでも?」


 「まぁ……花火大会に、

彼女と友達と最後に一緒に行きたいなと」


 「あ~、最後の想い出というやつですね……。

 その程度なら、全然かまいませんよ。

 『時間を戻す』とかだと、大変なんですけどね」


 「え?『時間を戻す』って……

そんなこと出来るの?」

 と朝陽が聞いた。


 「い、いや、それは……口ごもる時人。

 ニヤリと笑った朝陽。


 「時人さん。その辺、もう少し詳しく

教えてください」と言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る