第12話

「ふーん。そうなんだ。

星也君は、まだまだ何にでもなれるから、楽しみだね。

可能性のかたまりだよね、若いんだもん。


それに、ナイトさんみたいな人が身近にいて、あなた、とてもラッキーだと思うよ。色々な勉強になるしね。

何なら私も、君を鍛えてあげようか?なんてね」


そう言って、星也に軽くウインクをすると、


「そ、そうですよね。

俺、毎日なんとなーく、ボーっと学生やってて、

義兄さんに会うまで、知らなかったです。


あんなに頑張っててカッコイイ人って、見た事なくって。


まあこれも姉さんのおかげかな。

普通じゃ出会えない人に関われてるんですもんね」


星也はユウカと初めて真面目な話をして恥ずかしくなったのか、


「あ、そろそろ義兄さん呼んでこなきゃ」


と、慌たそぶりをみせ、走って行ってしまった。

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