第36話
☆
「うーん?」
もふもふしてる。
うっすらと目を開けると、目の前には天井。
ゆっくりと起き上がれば、ここが保健室だということがわかった。
「ん〜」
グッと伸びをし、ふわぁ〜とあくびをする。
ふと時計を見ると、19時を示していた。
「………帰ろ」
近くにカバンが置いてあったので、それを掴んで帰路につく。
夏の夜は、まだまだ明るい。
カバンをブンブン回し、るんるんと歌を歌った。
「どこま〜でも、行こう〜
道は〜、厳しくとも〜」
かーかー、と烏がなく。
そう鳴きながら、愛しい我が子の元へ帰るのだ。
「くちぶ〜え〜を、吹きな〜が〜ら〜」
いつもの帰り道。
見慣れた街。
見慣れた通学路。
見慣れた看板。
見慣れた店。
「走〜って行〜こ〜う〜」
るんるん、るんるん。
その日私は、家にいた男3人と、兄、
兄の友達2人の相手をした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます