第34話

「帰ろ〜」




でも、そんな私も今日生きているわけで。

時間は進んで行くわけで。




ヒョイっと柵から降り、カバンを無造作に持って歩き出す。


屋上から校内に入るドアに手をかけたところで、ピタリと止めた。










ーーーーあっ、あっ、ぅ…んっ…


ーーーーうるせぇよ


ーーーーあっ、あっ、で、もっ!


ーーーー黙れ


ーーーーぅんっ……んっんっ……












あ……

これ、今行ったらKYなやつだ。




仕方ないので、その場でしゃがみこんだ。









眠いなぁ。


昨日はお母さんが連れ込んだ男と父親、兄がトリプルで仕掛けて来た。





毎日誰かしらいるわけで、

私の睡眠時間は、長くて1時間。





仕方ないので、こうやって放課後に眠ってから帰るのだ。









今日はドアの前で誰か何かしてるし、もう少し寝て帰ろうかなぁ…










濡れて冷えたせいなのか、疲れているからなのか。

私はあっという間に眠ってしまった。

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