第17話

「お前、この間ヤり損ねたんだろ〜?あははははは!今日はリベンジかぁ?」


「あ!それとも、今日こそ俺たちも混ぜてくれんの?」



友達も私も足がすくんで動けない。


「私は大丈夫。一回、大学戻って。それで、なんとかするから、いなくなったころ帰って。…巻き込んで、ごめん。今度、ちゃんと説明するから」



彼と男たちが話している間、友達にこそっと話しかけた。

泣きそうな私を心配しながら、ごめん、と友達は学校に走った。



「あ!お友達行っちゃったよー。せっかく楽しいこと一緒にすんのかと思ったのにー」



ゲラゲラと笑う男たち。



「ってか、お前思いっきり偽名使われてるし!あははははは!」


「気づいてんのに言わねーって、お嬢ちゃんマジかわいそ」


「あははははは!」




「うるさい」


ずっと黙っていた彼が、ここで初めて口を開いた。

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