第14話
そんな日が続いたある日。大学にて。
「それでさぁ、ーーーーーあはは!」
楽しそうに笑う友だちの話を聞いていた。
レストランでの失敗談らしく、4人で笑い合う。
校門を出た時、私は目を見張った。
彼が、いる。
なぜ私の通う大学を知っているのか。
そもそもなんで今日は家でなくここにいるのか。
頭の中が真っ白に染まり、思考が停止する。
「……ねぇ」
友達3人が、声をかけて来た彼の方を見た。
「え?かっこよくない?」
「誰々?」
「え、かっこいい!どうしよう!」
こそこそとそう囁きあっている友だちの声すら耳に入ってこない。
俯いて驚きと焦り、恐怖で目を見張ったまま私は固まってしまった。
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